EPISORD―9 冤罪の恐怖 その1 ”交通事故の加害者”の現実

今回も冤罪が起きてしまいましたね。子供を火災で亡くした親御さんを子殺しとして刑務所に送った司法の在り方が問われています。
私にもある体験に基づいた事件の記憶があります。
それは、友人のお父さんが起こした交通事故で起きた不幸な出来事です。

事故のあった日、そのお父さんは体調がすぐれず、それでも仕事のために、念のため市販の胃薬を飲んで
出勤しました。
荷物を運び終え、しばらく車で休んでいましたが、
事務所へ戻るために車を発進させたところ強烈な痛みにより半ば気絶した状態となり、
そこで事故は起こりました。
不運にも、たまたまその場所に居合わせた初老の女性を跳ねてしまい、命を奪ってしまいました。

事故の加害者として警察署へ連行されたその方は、とても事情聴取が出来る体調ではありませんでした。
当初体調不良を訴えても事情聴取を優先して、なかなか病院へ連れて行ってもらえなかったようです。
しかし、余りの痛みを訴えるお父さんの様子をみて、警察はやっと彼を病院へ連れて行きましたが、
数日後、非情にもお父さんはなくなりました。

今回の事件でも、被疑者として扱われた両親は拷問のような取り調べを受けたと記者に話しています。

友人のお父さんの件も、同様に、お母さんが面会に行ったときに、お父さんの顔が余りにも腫れ上がっていることから・・・・・
「お父さんの憔悴ぶりに別人のようになっていた」と話していたそうです。
また「胃の痛みが尋常ではない」とも・・・・あとで分かったのは腹水が溜まっていたそうです。

もし、このお父さんも、もう少し日本の警察が例え被疑者であっても精密検査を受けさせ、その上でちゃんとした取り調べを行うという正当な手続きを踏んでくれてさえいれば・・・・
今もお父さんはお元気でいたのではないかと思えてきます。

日本国民として、警察のこういう事実を突きつけられる度に、この国は、一体何を信じれば良いのだろうかと悲しくさえなってきます。

当時日弁連へも相談に行かれたそうですが、半ばケンモホロロに”負け戦”になる旨を告げられたとのこと。
私たち国民には見えないことが多すぎる。
三権分立で彼らは互いに守られている?ようにしか見えませんよね。

「月光のおじさん」は・・・・・
事故で亡くなってしまった女性の死を踏まえたうえで・・・
検察まで到達できず、不起訴処分のまま、この世を去ってしまったお父さんのことを、
事実を調べてくれました。

警察署からは何の説明も文書の提出も受けることなく、
私の友人は26年間にわたり、加害者の娘であるという事実から逃れられずにいました。
しかし「月光のおじさん」の調査結果を聞き、やっと終止符を打つことが出来たと言ってます。

結論は・・・・・
こういうことを繰り返す警察権力に対して、人間として許しがたい憤りを覚えます。
二度と、冤罪が起きないように努力する政治の奮起を促したいと思います。